まぐろソースかつ丼が誕生するまで

三崎の町おこしメニューとして「まぐろソースかつ丼」が誕生するまでの物語です

神奈川県三浦市にある、三崎港はマグロ遠洋漁船の港として、ひと昔前には大賑わいの町であった。ところが、オイルショック以来、水産業の景気が衰退しはじめ、三崎港を出航する漁船の数は激減した。商店街を歩く人の数も減り、シャッターを閉める店も点々としはじめ、昔のような活気はなくなってしまった。

2002年 下町商店街にある飲食店の有志達が集まった。「三崎の町を盛り上げていきたい!」そんな切なる思いを持った下町飲食店の人々。「みんなでひとつになって、なにかをやろう!」と口々に熱い思いが飛び出す。「もっと三崎の町にたくさんの人に来てもらって、活気を取り戻したい」「みんなで協力して、町の活気を取り戻そう!」とすぐに一致団結した。そして三崎まぐろ地魚協会を結成。

「三崎にたくさんの人に来てもらえるよう、なにかおいしい共通メニューをつくろう!」そうと決まったら、試行錯誤の日々。みんなで何度も集まり、様々なメニューを作っては試食し、意見を述べあった。「みんなが三崎に足を運びたくなるような、おいしいメニューをつくりたい」「名物のまぐろをメインに、三崎の町全体を盛り上げたい」「たくさんの人に来てもらうために、価格はできるだけ抑えたい」

値段が高くておいしいものを作ることはできるが、ともかく三崎に人が来てほしい。安くておいしくて、また食べたくなる、どこかの店で食べた人が他の店でも食べたくなるようなそんなメニューを必死で考えた。

市場では、まぐろの質を見るためにまぐろの尾の身が切り落とされる。せりが終わった尾の身の部分は、大量に捨てられることもあり、比較的安価に、かつ大量に手に入れることができる。三崎まぐろ地魚協会は、この安価でおいしい尾の身に目をつけた。なんとかこの尾の身を活用できないだろうか?尾の身を使って、安くておいしい共通メニューをつくろう!


尾の身は筋が多く、刺身には向かないが、熱を通すことで筋の部分がゼラチン化し、とてもおいしくなる。焼いたり、煮たり、フライにしたり、様々な調理法で、昔から地元の人に食べられてきた。そして、ねぎま・みりん干し・角煮など、数えきれないほどの料理をつくっては試食した。カツにしたものは、1口食べてみんながびっくりした!まるでヒレ肉のよう、ヒレ肉よりも柔らかく、あっさりと食べられる。これに三浦の特産品のキャベツを合わせたら、農産業も活性化するのではないか?そんな三浦市全体の活性化のための思いも込めて、ソース味のまぐろカツ丼が開発された。


「憲章をつくり、各店それぞれのこだわりを出して、1度食べた人が他の店にも足を運んでくれるようにしたい」ということで、ソースや小鉢はオリジナルのものにした。ソースの味にも各店のこだわりを出すのに、プロの料理人たちが苦労した。オリジナルティを出すため、フルーツ味・ケチャップ味・味噌味・ごま味・醤油味・タルタル味にしてみたり、かくし味に野菜・ダシを効かせてみたりと、たくさんのソースを作った。そして、各店でオリジナル配合のこだわりソースも完成した。

2003年11月 下町飲食店8店舗で、まぐろソースかつ丼がデビューした。すぐに毎日新聞・神奈川新聞・FM横浜・NHKなどのマスコミにとりあげてもらい、話題になった。JRで三崎名物まぐろソースかつ丼・まぐろソースかつおにぎりを限定発売する話が舞い込んだ。「三崎に来て、食べてほしい」と拒否したが、話し合いを重ねた結果、宣伝のためにと発売された。

安いうまい人気のまぐろソースかつ弁当

三浦市で開催されるイベント(三崎港町まつり・みうら夜市など)でも販売した。デパートの催事でも、たくさんの人に知ってほしいという想いで出店した。


現在では三崎の町おこしメニューとして、たくさんの人に認知されはじめてきた。ありがたいことに、認知されはじめてきたせいか、まぐろの尾の身の価格が上がり、入手困難になった。しかし、下町飲食店の人脈などで、苦労しながらも仕入れることができている。


最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

今後も三浦市三崎町の発展のため、三崎まぐろ地魚協会では、様々な町おこし活動に取り組んでまいります。
町おこしメニュー「まぐろソースかつ丼」を、三崎の海風を感じながら、ご賞味くださいませ。

「まぐろソースかつ丼」をめぐるバスツアーや団体様でのご利用でもご好評いただいております。
また、イベントへの出店や弁当販売なども、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ 三崎まぐろ地魚協会代表たち吉TEL046-882-6965(地魚協会宛ての旨をお伝えください) 店舗の最新情報や詳細ご予約は各店に直接お問い合わせください。